!第十七回 火难水难(17-4)
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上がり、豪雨となって萍鹤に降り注いで来た。 「いけない」 萍鹤は慌てた。飞墨顕字象は、水に弱い。墨がぼかされると文字が现しにくくなる。 萍鹤はとっさに、腰に付けた竹筒を投げつけた。しかし韦桥は身をかがめてかわす。その隙を突いて、萍鹤は飞墨を撃った。しかし韦桥が降らせた雨がかき消し、墨は届かない。 「雨をかわせば、どうかしら」 萍鹤は、雨の届いていない後方へ二発、飞墨を撃った。一弾目は岩壁に当たり、上方向への矢印を现した。そして二弾目はその矢印に当たると、大きく放物线を描いて雨を越え、韦桥に落ちていく。 「ふんっ!」 しかし韦桥は枪を一闪し、これを受けた。墨は枪の饰り布に当たり、「扑」の文字が现れる。次の瞬间、布は弾けるように飞んで落ちた。 韦桥は惊き、大きく後退する。そして枪を横一文字に构えた。 「笔が武器とは妙だと思ったが、そういう技か。怖ろしいな。もう手加减はしないぞ」 そう言うなり、雨がやんだ。しかし同时に萍鹤は、全身から大量の汗をかき始める。暑くもないのに、とめどなく汗が流れた。腰に付けた墨壶からも、蒸気が上がっている。 韦桥が静かに言った。 「残酷な技ですまない。お前を脱水する」 萍鹤は、目眩がした。